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1月6日 新年ご挨拶
1月28日 手打のメリット
2月6日 食肉業界の醜聞
2月16日 『どっちの料理ショー』みそ煮込敗北
3月13日 牡蠣入り終了
3月30日 手打ページ、アップ
4月1日 不易と流行
4月5日、9日 臨時休業のお知らせ
4月25日 GW営業のお知らせ
5月24日 自動ドアになりました
6月10日 某グルメ番組へ4つの反論
6月12日 夏メニュー開始
6月19日 スーパー販売のみそ煮込について@
7月10日 適正価格考
7月26日 お盆休みのお知らせ
8月3日 スーパー販売のみそ煮込についてA中間
9月6日 スーパー販売のみそ煮込についてB発売
9月19日 蕎麦粉(ワタライ製粉 朝霧(特))
10月5日 愛知県手打コンテスト優勝
10月7日 手打職人展 盛況御礼
10月16日 手打コンテストについて
10月17日 東麺青年会HP開設
10月24日 店内掲示のサインについて
10月30日 東麺青年会HPのPR
10月31日 蕎麦粉(ワタライ製粉)
11月7日 『築地魚河岸三代目』を読んで
11月11日 手打研究会について
11月19日 手打コンテストの写真UP
11月25日 『究極』考、蕎麦粉(ワタライ製粉 木鉢)
12月17日 雑誌取材考
12月18日 守破離
12月18日午後 年末年始営業について
12月28日 年末ご挨拶

12月28日 おかげさまで、本日をもちまして、
       年内の営業を終了いたしました。
       本日は定刻より早く、売り切れにて閉店いたしました。
       お運びくださったお客様にご迷惑をお掛けしましたことを、お詫び申し上げます。

       この後私は、このところ恒例となった、大晦日に親戚や親しい友人のための蕎麦を打ち、
       今年一年の打ち締めをいたします。
       身内で、大晦日に取りに来てくれる方のみに、年越蕎麦を差し上げています。
       気持ちのよい一年の締めくくりです。

       年明けは1月6日より、営業いたします。
       1月5日から、仕込みをしてお待ちいたしております。
       来年もどうぞよろしくお願いいたします。

       末筆ながら、来年が皆様にとって、実り多い年になりますよう、祈念申し上げます。

12月18日午後 
       今朝に続いての書き込みです。
       というのは、取材に関して、いろいろ書いた直後に、
       ひどい取材依頼がたくさんあったからです。

       「そちらに店舗写真と商品の写真がありましたら、それを送ってください」
       と言われてしまいまして、もちろん断りました。
       取材に訪れもしないで、どんな記事を書こうと言うのか!
       ひどさ、ここに極まれり、といった感があります。
       最近のグルメ本はそんな程度のものが多いですよ。
       あまり期待しないでご覧になられたほうが賢明かと思います。

       まあ、そのあたりの愚痴はこのくらいで封印しまして…。
       年末年始営業のお知らせ。
       12月は28日(土)まで営業。14時閉店です。
       29日から1月5日までお休みをいただいて、
       年始は1月6日(月)より、平常営業いたします。
       よろしくお願いいたします。

12月18日 昨日はつい、長い書きこみをしてしまいました。
       頭に近いところで、「守破離」を書きながら、その説明をしていなかったので、
       補足します。

       出所は勉強不足で存じ上げませんが、剣道で使われる言葉です。
       高校時代の剣道の恩師、小山先生に教えていただきました。
       剣道の習熟度、修練度をあらわします。
       最初のステップは「守」。
       師匠の教えを忠実に守り、再現する時期です。
       そして、だんだん自分独自の技を模索する、師匠の教えを破りだす「破」の時期が来ます。
       最後に師匠の教えを離れ、独自の流派を創設する、それが「離」です。
       私が思うに、「守・破」と「離」には大きな隔たりがあります。
       マニュアルがあって、それを守ることや、
       それの一部に手を加えたりすることはそれほど難しいことではありません。
       一から自分のオリジナルを作り上げることこそが、困難な作業だと思います。

       先生はこうも仰いました。
       「大きな意味での『守破離』もあれば、そこへ向かう小さなステップでの『守破離』もある。
       例えば、小手の打ち方、竹刀の握り方、一つ一つも「守破離」のステップを踏むのだ」と。

       私の仕事にもまったく同じことが言えます。
       包丁、のし、一つ一つの作業に、「守破離」のステップを踏んで、
       いずれ、大きな意味で「離」の境地にたどり着けるよう、精進したいと思います。
  

12月17日 スーパー販売の角丸みそ煮込み、召し上がっていただけましたでしょうか?
       今月より、東京・長野でも発売開始されました。
       詳しくはFAQをご覧ください。

       先日、旭屋出版という東京の出版社の取材を受けました。
       一般には馴染みがないかと存じますが、
       外食産業に従事するものなら、一度くらいその名前を耳にしたこともあると思います。
       私も、蕎麦打ちのバイブルとして、
       旭屋出版さんの「片倉康雄・手打そばの技術」という本を購入しています。
       値段は張りますが(12,600円)、真剣に蕎麦と向き合おうと思っていらっしゃる方には
       お勧めします。
       私の夢の一つとして、将来年をとったとき、
       私も片倉先生のようなステージに上り、
       「日比野宏紀・手打の技術」というような形で、自分の技術を後世に残したいと思っています。
       そのためには自分自身のスキルをもっとあげる必要があります。
       「守破離」の「離」に到達するくらいの。
       旭屋出版さんとの縁は、そういうわけで、嬉しいものでした。
       今回取材の分は、来年二月に出版される予定です。

       取材の話ついでに、一言物申します。
       最近、テレビ・雑誌の取材の質が、特に落ちているように思います。
       (旭屋出版さんはまだ原稿が上がっていないので判断できませんが、
        もちろん酷い取材ではなかったですよ、念のため)
       私は、相手がプロであることを前提として、応対します。
       ところが、あまりにも勉強不足の記者が多すぎるのです。
       もしくは不真面目。食べもしないで記事が書けますか?
       また、テレビに多いのですが、非常に失礼な対応も多い。
       こちらにやらせを強要したり、取材申し込みだけしておいて、放ったらかしとか。
       私たち取材を受ける側や、もっと言うなら自分の作るものに対して、
       敬意とプライドを持って欲しいのです。
       私が体験したことだけじゃなく、他の真面目なお店の方も、口を揃えてそういいます。
       テレビや雑誌を観ていても、そういうことは感じます。
       例えば、こんなことが書いてあったりします。
       「この店では冷たいおつゆを作るのにも、一度熱いものを作り、それを冷ますという念のいれよう」
       私にはさっぱり分かりません。どこが特殊なの?
       そういう作り方以外に、方法があるのでしょうか?
       砂糖をどうやって溶かすつもりでしょうか?
       もし、それ以外で作っていらっしゃる方がいたら、そっちのほうが特筆すべきことです。
       「うちは全品手打麺」といいながら、思いきりバラがけのローラーで麺をこさえる店。
       「30秒で茹であがり、お待たせしないうどん」
       それは茹でおきです。湯通ししているだけです。
       そういうことを勉強せずに、記事を書こうというのが厚かましいのです。
       テレビカメラの前でわざとらしく椅子を蹴飛ばしたり、
       できの悪いスープをこれ見よがしに捨てたり、「こだわり」の演出にも辟易しています。
       もう、いい加減な取材をするのはやめにしませんか?
       無理やり目新しい店を紹介するのはやめませんか?
       無知なレポーターを起用したり、テレビ受けする演技(プレゼン)上手な店主を引っ張り出したり、
       食をバラエティー化するのをやめにしませんか?
       正しい情報を正しい形で伝えて欲しいのです。
       私どもは数年前から、取材は制限を設けています。
       テレビなら、こちらの指定する時間帯だとか、雑誌なら、
       過去に嫌な思いをしたもの以外とか。
       結果的に、取材の数は減っています。
       それでも構いません。
       本当の取材をして、本当にいい記事に、いい番組に
       出てこその値打ちだと思っていますから。

11月25日 蕎麦粉の話でしたね、しかし、その前に…。
       昨日の「PS」で、みそ煮込は「西川家」さんが紹介されていましたね。
       西川さんは手打研究会の重鎮で、息子さんも手打コンテストに出場されています。
       西川さんのみそ煮込は食べたことがないので、一度試してみたいと思います。
       桑名の蕎麦屋さんも、早速HPで地図をプリントしました。
       願わくば、あの店の紹介では、
       製粉(きっとやっていらっしゃると思います)を見たかったなあと思います。
       店を紹介する方では、よく私が存じ上げる方もいらっしゃいましたが、
       全員「テレビ受け」する方ですね。
       まあ、バラエティー番組ですから、軽い作りのほうがいいのかもしれませんが。

       気にかかったのは、「究極」という言葉の濫用です。
       お店の方が仰ったのではなく、テレビスタッフが安易に用いたのだと思いますが、
       「究極」は簡単なことではないと思います。
       私の店では、残念ながら、「究極」のものはお出しできません。
       「究極」に近づこうと、日夜努力しております。
       味噌だけでも、全国大変な数がございます。
       かなり試したつもりですが、全国津々浦々にあるみその、一割にも満たないでしょう。
       ましてや、それを少しずつ割合を変えながらブレンドして、だしとの相性を探る作業と来たら、
       それこそ天を目指すが如く、気が遠くなるほど限りがありません。
       しかし、「天にも海にも限りがないが、職人はより先を、より上を目指していくものだ」
       11月7日、この欄で書いた言葉を肝に銘じて、私は、よりよいものを探しつづけます。
       それでも、「究極」と言い張るお店があったら…、
       私は黙って、その人の幸福を羨みます。

       蕎麦粉の話を。
       ワタライ製粉さんの、木鉢(白)という粉です。
       上記HPで一般にも小売されているようです。
       ただ、素人の方にはとてもお勧めできません。
       非常に扱いの難しい蕎麦です。
       角丸では、つなぎにうどん用の小麦粉を使用するため、
       (二八では、つなぐ力の強い強力粉を使う店が多い)
       二八でつなぐのは、ものによっては難しいのですが、
       最初扱ったときは驚きました。
       加水が非常に多く必要で、繊細な扱いが不可欠の蕎麦です。
       (十割でも簡単に水で打てる蕎麦粉もあります。甘皮の多いものです。
       粘りが出やすく、素人の方はこういう蕎麦から始めるとよいでしょう。
       ご相談くださればお答えします。)

       白い蕎麦粉は、細かく挽けやすい物です。
       大体において、白=細かい、黒=粗い、という事が多いので、
       私もそういうものだと思っていました。
       実は、石臼で、回転数をぎりぎりまで抑えて、丹念に挽くと、
       白くて粒の粗いものができるのだそうです。
       (11月26日訂正、上記は誤りです。昨日ワタライさんと話していたら、
       回転数を抑えると細かくなるそうで。石臼に落とす身の量で調整するそうです。)
       それが、「木鉢」です。
       今まで蕎麦は40〜45%までの加水で加減してきましたが、
       (0.5%違ってもまったく違うものになる)
       この粉は50%近く必要です。
       折り曲げたところはすべて切れます。
       とにかく粘りのない蕎麦粉です。
       仕上がりは、麺に透明感があって、
       しゃっきり、すっきりした味わいです。
       白系ですので、もちろん強い香りはありません。
       その歯触りを、その咽喉越しを、弱くともすっきりした香りをお楽しみください。
       今まで私のお出しする蕎麦は、冷たいものに合うそばでしたが、
       これは温かいものでも、もちろん冷たいものでも美味しく召し上がっていただけると思います。

       本日から角丸の蕎麦は「木鉢」を使った二八蕎麦です。
       ぜひ一度ご賞味くださり、ご意見をお聞かせください。

11月19日 手打コンテストの時の写真ができましたので、ご覧ください。
       蕎麦粉の話はまた今度書きます。

11月11日 予告通り手打研究会の話を書きます。
       名古屋近郊のうどん屋を中心に、
       手打技術の向上、経営の発展、麺類店の質の向上、手打技術を後世に伝承、以上をお題目に、
       現在、五十数店の会員で、「名古屋手打研究会」が構成されています。
       現在の会長は香流庵の市原さんです。
       (香流庵 http://www3.starcat.ne.jp/~kanarean/

       聞いた話では、初代会長の、手打道場高砂の故堀江さんが、
       「麺類店は手打をやってない店でも平気で暖簾に手打をうたっている。
       本当に手打をやっている店と区別するために、手打をやっている店だけで手打研究会を作ろう」
       と仰ったのがきっかけだとか。
       でも、実際には諸般の事情により、
       手打を店でやっていなくても、手打を志す意思があれば、誰でも会員になれる組織です。

       私はこの会主催の、手打講習会に参加して、手打を習いました。
       講師の皆さんは、惜しげもなく自らの技術を披露し、親身に指導してくれます。
       他地域では高額な参加料が必要な講習だそうですが、
       名古屋手打研究会では、材料代程度、もしくは無償で講習会を開いてくれます。
       (麺類組合加入店舗向けの講習会の話です。)
       手弁当で参加してくださった講師の皆様のご指導のおかげで、
       私もどうにか手打で麺をこさえることができるようになりました。
       本当に素晴らしい会です。
       私は自分の技術をもっと高めて、
       私がそうしていただいたように、後進に技術を伝承してまいりたいと思います。

       手打研究会では、前述した麺類店向けの講習会のほかに、
       一般の方向けの手打体験講習も実施しています。
       多くの学校や官庁、企業などから好評を博しております。
       私もかつて、北区・川中小学校などで体験講習の講師を務めさせていただきました。
       幅広い方々に手打の良さを知っていただけるいい機会だと思います。
       自分の学校でも…、会社でも…と、ご希望の方がいらっしゃいましたら、
       メールにてお知らせください。
       詳しくご説明いたします。

       今度は、10月31日のこのページでご紹介した蕎麦粉のインプレッションについて書きます。
       今までに触ったことのない蕎麦粉でした…。     

11月7日 先日、親父の買ってきたビッグコミックを読んでいた時のことです。
      「築地魚河岸三代目」という漫画がありますが、ご存知でしょうか?
      私も三代目なので、共感を持って読んでいます。
      魚の、知らなかった話がいろいろあって、興味深い漫画です。

      その中で、板前さんの言葉で、
      「天にも海にも限りがないが、職人はより先を、より上を目指していくものだ」
      という内容の言葉がありまして、感銘を受けました。
      思えば、手打コンテストに優勝してから、
      誰々よりもうまくなろう、とか、誰々には勝ちたいとか、
      そういう目標を立てていたような気がします。
      本来、誰と比較することなく、最上を、究極を目指していくはずが、
      方向がずれていたことに気付かされました。

      食べてくださるお客様が気付くか気付かないか、
      その微妙なところまで完璧なものを目指して、
      それこそ天や海を目指すような途方もないことかも知れませんが、
      私は精進してまいりたいと思います。
      今後ともあたたかく見守ってください。

      今度は、手打研究会の話を書きます。     

10月31日 昨日蕎麦粉の話をしましたが、
       そのせいではないでしょうが、今日は蕎麦がよく売れて、
       二回も追い打ちをしてしまいました。
       おかげで打ち立ての香りのよい蕎麦をお出しできたと思います。
       こういう具合に、こまめに打てるのが手打の最大の長所です。
       新蕎麦なので、打っていても非常に楽しいです。
       新蕎麦が美味しいのは、蕎麦粉が良いこともさることながら、
       打ち手が新鮮な気持ちで打っているのも一つの理由かも知れませんね。

       昨日はまたワタライ製粉の方がいらっしゃって、
       蕎麦粉の粒の大きさについて、瞠目すべき情報を得ることができました。
       普通、白い蕎麦は、粒子が細かくて、加水も多く必要です。
       つながる力も弱く、繊細です。
       私は白い蕎麦はそのこつこつした食感を楽しむため、細打ちにします。
       昔は黒系が好きだった私ですが、今は歯触りのぷつりと気持ちいい白い蕎麦が好きです。
       (ただし、白い蕎麦でつなぎの多いものは最悪です。
       つながりが悪いため、つなぎを増やしたいところですが、最低でも蕎麦粉七割は必要です。
       某有名更科蕎麦の店で、ほとんどうどん粉の、
       ぶよぶよ自称更科蕎麦を食わされて閉口したことがあります。
       角丸では白い蕎麦でも、つながりがきつくても二八で打ちます。)
       反対に黒系は粒子が粗く(外側の固い鬼皮が含まれるため)
       加水は少なめに。つながりは非常に強く、田舎風にやや太く打たれることが多いようです。
       ところが、ワタライさんが仰るには、
       白い蕎麦粉で粒の粗いものが、最も上質なんだそうで。
       私は今まで扱ったことがありません。
       見本をいただくのを楽しみに待っているところです。
       本当にわくわくしているんです…。
       またインプレッションはこのページで報告しますね。       

10月30日 気がついたら、今月は頻繁に更新してますね。
       きっと、東麺類青年会のHP立ち上げなどで、
       PCの前に座る時間が長いのが原因のようです。
       さて、その東麺類青年会HPですが、ご覧いただけたでしょうか。
       今のところ、工事中が多く、見るべき内容に乏しい部分がありますが、
       先日おこなった「だしのブラインドテスト」について、UPが完了しました。
       どちらかというと玄人向けの内容ですが、ぜひ一度ご覧ください。
       その他のページも、しょっちゅう更新してます。
       http://toumenseinekai.aikotoba.jp/

       9月19日のこのページで、蕎麦粉メーカーを変えた話をしましたが、
       まだ絞りきったわけではありません。
       昔から付き合いのある、久野製粉も非常に誠実でいい蕎麦粉屋さんです。
       特に「花粉」は明らかに久野製粉に軍配が上がるので、
       二社からとって、角丸ブレンドにしようかと検討中です。
       ただいま、新蕎麦がもっとも美味しい時期です。
       みそ煮込に飽きたらお試しください。

10月24日 角丸に飾ってあるサインについて、よく訊かれるので書いておきます。
       いらっしゃるお客様しかわからない話で恐縮です。

       一階の小上がり、厨房側に五枚のサインが飾ってあります。
       右手より、
       女優 山本陽子様
       プロ野球 星野仙一様
       ジャズ歌手 綾戸智恵様
       俳優 ショー・コスギ様
       プロ野球 近藤貞夫様のサインを飾らせていただいております。
       一番読めないのは星野さんのサインですね。
       いただいたのはいいんですけど、上下が分からなくて困りました。
       星野さんは中日監督時代の98年の終わり頃、初めていらっしゃいました。
       すると、中日は翌シーズン始めから負けなしの11連勝、そして見事、優勝。
       次にいらっしゃったのが、阪神に移籍かで揺れていた、ちょうど一年前のことです。
       阪神に行ってしまうのか、訊きたかったんですけど、失礼ですから、
       「頑張ってください」と声をお掛けするにとどめておきました。
       結局阪神の監督になられたのは、皆様ご存知の通りですが、
       またシーズン始めから7連勝。
       星野さん+角丸=開幕連勝 という法則が成り立っています。
       
       ただ、星野さんはみそ煮込がお嫌いだそうで(はなまるカフェで仰っていた)、
       あの固い麺は許せないそうです。
       せっかく角丸へいらっしゃったときも、別のものを召し上がって行かれました。
       何となく、何処で召し上がって嫌いになったか、分かるような気がします…。
       ぜひ一度、角丸のみそ煮込を召し上がっていただいて、
       みそ煮込を好きになっていただきたいと思います。
       あ、私は中日ファンです、阪神の開幕連勝はちょっと困ります…。       

10月17日 本日より牡蠣入りみそ煮込始めました。
       たった今試食しましたが、今年も身が縮まない、上質の牡蠣を仕入れることが出来ています。
       1,000円は値打ちだと思います。ぜひどうぞ。
 
       FAQにみそ煮込の栄養成分をアップしました。
       興味のある方はどうぞ。

       東麺類組合青年会のホームページが開設されました。
       店舗紹介、活動報告、BBSなどから成り立つページです。
       お客様(素人の方ですね)に疑問をぶつけていただいたり、
       同業者(プロの方ですね)の情報・意見交換の場にしていただいたり、
       幅広い活用をしていただければ嬉しく思います。
       まだ工事中の個所が多く、ご迷惑をお掛けしますが、
       興味のある方は覗いてみてやってください。
       http://toumenseinekai.aikotoba.jp/

10月16日 10月5日のこの欄で、手打コンテスト優勝の旨を書いたところ、
       たくさんの方から反響をいただいたので、補足します。
       コンテストは、あくまで若手により行われるもので、
       本当の名人クラスの方は参加していません。
       私など足元にも及ばない、素晴らしい技術を持っておられる方がいらっしゃいます。
       願わくば、将来、名人と呼ばれるほどの技術を身につけようと、
       私も精進することを誓うところです。
       まだまだ名人への道の第一歩を踏み出したに過ぎません。

       コンテストはきしめんで行われます。
       ただ、肝心の水回しなどの技術はコンテストに含まれません。
       「はま(麺体)」は事務局で用意されたものを使います。
       今年は気温のせいで、かなり柔らかいはまになっていました。
       固いとき、柔らかいとき、あらゆるはまに対応して、同じものに仕上げるだけの
       技術の引出しの多さが必要になります。
       延しは、より均一に。より四角く(四角く延ばしたほうがロスが少ない)。
       包丁は等間隔に。
       そういう、延しと包丁の技術を競うコンテストです。

       やはり、そういう手打技術を身につけることは、
       美味しい麺をこさえる上で重要です。
       だんだん技術の上達につれ、麺とコミュニケートできる情報量が増えてきます。
       ただ棒に巻きつけて体重をかけているように見えて、
       掌から実に多くのことを感じ取りながら延ばしているのです。
       機械を使う場合にも、手打の技術は大いに生かすことができます。
       ただし、手打技術がうまければ、旨い麺を出すかと言いますと、
       必ずしもそうではありません。
       前にも書いたことですが、
       一番肝心なのは、麺を使い切れるだけ、こまめに打つということです。
       素晴らしい技術を持ちながら、この一番の基本をおざなりにしている店もあります。
       目的は「美味しい麺をお客様に食べていただくこと」。
       私はこれからも、それを肝に銘じて、技術の研鑚に励んでまいります。

       手打工程について、詳しくは、
       「手打麺とは」のページを参照してください。

10月7日 手打職人展は大盛況でした。
      毎年楽しみに訪れてくださるお客様もいらっしゃって、感激です。
      来年も、参加しようと思いますので、よろしくお願いいたします。

      そろそろ秋の新蕎麦も出まわり始めますし、
      牡蠣も粒が揃ってまいりました。
      ねぎは今年は出来が悪く、
      未だに硬いねぎが多くて閉口しますが、
      それももうひと雨ふた雨あって、気温が下がれば良くなることでしょう。
      これから、やっと本当にいい時期です。
      冬場はお蕎麦も、もちろんみそ煮込も、
      一番質の良いものがお出し出来る時期です。
      私も嬉しくなってきています。

10月5日 昨日行われました、愛知県手打コンテストで、
      私、三代目角丸日比野宏紀が優勝いたしましたので、
      ご報告いたします。

      また、10月4日から6日まで、
      吹上ホール二階にて「職人展」を開催中、
      麺類組合も出展しております。
      私も6日は行って、きしめんを打とうと思っていますので、
      声をかけてやって下さい。
      手打きしめんの販売もしております。
      

9月19日 連休に大阪へ行ってきました。
      うどん屋さんをはしごしましたが、
      大阪のうどんは「だし」ですね。
      「麺」はいただけないと感じます。
      反論はあると思いますが。

      蕎麦粉の話をします。
      角丸に、たまたま蕎麦粉の営業の方がいらっしゃって、
      話をする機会がありました。
      私の好みの蕎麦の話をするうちに盛りあがって、
      「ちょうどお好みに合う蕎麦粉があります」ということだったので、
      試しに使ってみました。
      もちろん、純内国産、石臼挽。
      今では内国産は蕎麦全体の二割しか使えないほど、輸入物が多いのですが、
      小さな蕎麦畑で、昔ながらの天日干しをしているものだそうです。
      色味、味、食感、見事に私好みです。
      長く使って、安定性なども考慮しなければ結論は出せませんが、
      とりあえず、使ってみることにしました。
      ワタライ製粉、朝霧(特)です。
      ワタライ製粉HPによると、朝霧という商品があり、黒系の田舎蕎麦だそうですが、
      私好みの朝霧(特)は白系で、粘りのまったくない蕎麦です。
      歯に触るとぷつりと切れる、気持ちのよい蕎麦です。
      ワタライ製粉では蕎麦粉の購入もできるようです。
      朝霧(特)を二八で打てば、角丸と同じものができあがります。
      ただし、まったく粘りのない蕎麦なので、
      蕎麦打ち初心者にはお勧めできません。

      ワタライ製粉は、
      http://www.watarai-seifun.com/
     

9月6日 更新をサボっている間に多数のお叱りをいただきました。
     このページを読んでくださっている方々、ありがとうございます。
     お叱りを励みに更新頑張ります。

     さて、再三このページでもお知らせしてきました家庭用みそ煮込の件ですが、
     9月1日をもって正式に契約が完了し、
     早いところではすでにスーパーの店頭に出まわり始めているようです。
     現在の販売状況は、(順不同)
     ヤマナカさん10店舗(順次全店舗に拡大)が9月中旬より、
     ユーストアさん14店舗(順次全店舗に拡大)が9月4日より、
     トヨタ生協さん7店舗が9月7日より、
     Aコープさん20店舗(順次全店舗に拡大)が9月中旬より、
     サークルKさん1,200店舗が9月17日より、
     販売していただいています。
     ユニー・アピタさんも開始時期は未定ながら、販売をして下さる予定だそうです。
     ありがたいことです。
     小売価格は380円です。
     見かけたら教えてください。

     味のほうですが、
     私が当初、予想していたラインよりも質のいいものが完成しました。
     さすがに、店で召し上がっていただくそのまま、というわけには参りませんが、
     角丸のファンの方にも納得していただけるクオリティーに仕上がったと自負しております。

     ちなみに、大きな「みそ煮込うどん」の文字は、私の母親の作品です。
     おふくろには、店のお品書きや、このHPトップの「かどまる」ロゴなど、
     多数の作品を店に提供してもらっています。

     本当は割り箸のリサイクルの話や、蕎麦粉の話など、
     書きたいことは山ほどあるのですが、ぼちぼちと更新が空き過ぎない程度に書いていきます。
     気長に待っててくださいね…。

8月3日 このページの6月19日のところでご紹介した家庭用みそ煮込の進捗状況です。
     現在に至るまで試作品を三度いただきましたが、
     未だ、ゴーサインは出せません。
     ただ、最初に比べて非常によくなってきているのは事実ですし、
     開発に熱心に取り組んでいただいていますので、
     この分なら秋にはいいお知らせができそうです。

7月26日 暑い日が続きます、ご自愛ください。
      暑気払にみそ煮込をお勧めします。
      栄養バランスに優れ、夏バテに効果的です。

      お盆休みのお知らせです。
      8月14日〜18日までお休み
      19日より平常営業に戻ります。
      ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

7月10日 今朝の朝刊にマクドナルドのハンバーガー値下げの記事がありました。
      何と一個59円というから驚きです。
      それぞれの商売のやり方があるので、口出しするつもりはありませんが、
      作り手のプライドについて、考えてしまいました。

      ものには適正価格がある、というのが私の考えです。
      それより高くても安くても具合が悪いんじゃないかと。
      安いのは問題ないじゃないかと思われるでしょうが、
      例えば一生懸命作ったものが59円でしか売れないとき、
      作り手はそこにプライドを保てるでしょうか。
      もちろん高く売るのが能ではなく、
      お金だけがプライドをささえるわけではありませんが、
      自分の仕事に対する対価が安すぎると、
      自分自身にプライドを持てなるのではないかと思います。

      適正価格というのは重要なことです。
      角丸を「安い」と言っていただけるのはありがたいのですが、
      角丸のみそ煮込は650円が適正価格だと思います。
      一部の有名店が高すぎるのです。
      大衆食でありつづけるためには、これ以上はとれません。
      社会情勢が大きく変われば別ですが、
      今のところ、この価格を堅持するつもりです。
      (かしわ入り・牡蠣入り・ホタテ入り、このあたりは正直かつかつです。
      もうちょっと高いのが適正かとも思いますが、
      玉子かしわ入りに小ライスをつけて、1,000円でお釣りが来るように、
      今しばらく、がんばってこの価格でやっていきます)

6月19日 先週の「どっちの料理ショー」で、冷やしうどんが取り上げられました。
      その影響で、角丸でも「冷やしうどんください」と仰る方が多いのですが、
      名古屋では、冷やしうどんとは、水つきのつけ麺です。
      (冷麦をうどんでやると考えてください)
      ぶっかけスタイルのうどんは、名古屋では「ころ」と呼びますので、ご注意を…。

      まだ未定の話ですが、家庭用みそ煮込のスーパー販売を始めるかもしれません。
      ある食品メーカーから話を受けて、検討中です。
      期待と不安が両面あります。
      期待@ 某有名店の固い麺が合わない人が多くて、
           「みそ煮込は嫌い」と決めつけている方が多いので、
           みそ煮込の地位向上に役立てば…
      期待A まあ、お金の面ですよね。
      不安@ お湯でとくだけのスープで、どれだけの味が出せるのか。
      不安A 角丸も手を広げてだめになったと言われる事。
      まず、試作品を味わって、角丸の名に恥じないものが出来たら、
      前向きに検討しようと思います。
      ちなみに、この件に関しては、始まってしまえば私どもが手を出すことはありませんので、
      店の味に影響が出ることは100%ありません。
      その点はご安心ください。
      この件は今後もこのページでレポートします。
      ご意見をお聞かせください。

6月12日 梅雨に入り、蒸し暑さ満点です。
      本日から、手打冷麦・きのこおろしうどん・うどんころを始めました。
      夏の間、皆様の涼風になれば幸いです。

6月10日 昨夜はサッカーで盛りあがりました。
      しかし、その後、ぼんやり眺めていたテレビ番組で、
      間違った情報が流されたと思いますので、その話を書こうと思います。

      某局の有名グルメ番組です。
      あの番組はやらせを強要したり、あまり質のいい番組だとは私は思いません。
      昨日の件に関しては、スタッフに責任があるのか、店の人間に責任があるのか
      わかりませんが、私は首を傾げざるを得ない内容でした。
      少なくとも、私の店にお越しくださるお客さんには、
      もう少しまともなことを知っていただきたいのです。

      栄のうどん店が紹介されていました。
      疑問の多い発言を箇条書きにします。
      @「塩を使って一晩寝かせるうどんは、たくさん作ると味にムラができるので、
        夜は煮込みのみ」、との発言。
      A「圧力釜で茹でるのがいい」との発言。
      B「麺は茹で立てが一番で、後は劣化のみ」との発言。
      C「湯つきうどんは水で締めない、そのほうが小麦の味がわかる」との発言。

      一つずつ、検証します。
      @はまるでおかしい発言。
      一晩寝かせるうどんは、ムラができにくいものです。
      気温の急激な変化など、日による変化は多少ありますが、
      たくさん作ると…との発言は明らかに間違いです。
      煮込みのほうが狂いは生じやすいものです。
      はま(麺体)を五個用意したら、一枚目と五枚目打つ間のタイムラグ、
      20分間ほどでも、かなりの違いが出ます。
      A圧力釜に関しては、4月1日付けの本欄を参照してください。
      Bまあ、確かに茹でたてがいいのはもちろんですが、
      おつゆをはって食べるうどんは、茹でて10分から20分くらい置いたものの方が、
      表面が適度に乾いて、つゆが馴染むのでおいしいというのがうどん屋の常識です。
      冷たいものや、湯つきなどのつけ麺は確かに茹でたてが一番でしょう。
      C湯つきうどんとは、一度冷水で締めたもののことで、締めないものは
      釜揚げと呼びます。
      湯つきという呼称はおそらくこのあたりのもので、
      四国では湯だめうどんと呼びます。
      どちらにしても、釜揚げと区別して、一度冷水で締めて、
      その後熱いお湯をはって、つけ麺でいただきます。
      私個人の意見では、釜揚げより湯つきのほうが好きです。
      釜揚げは塩気が残り、ずるずるした食感になります。
      水で締めて、本来のコシを味わうほうが私は美味しいと思います。(これは好みです)  

5月24日 気がついたら更新が一ヶ月も空いていました。
      楽しみにご覧くださる方、大変申し訳ございません。
    
      角丸の扉が自動ドアになりました。
      もともと自動ドアだったのですが、
      お昼時、行列ができるようになり、
      ドアが開きっぱなしになってしまうことから、
      この10年くらい、電源オフのままで、手動で使用しておりました。
      それまで、重い扉でご迷惑をおかけしました。
      月曜日に突然扉が壊れ、開いたままの状態になってしまったのを機に、
      今度はボタンをタッチする自動ドアに切り替えました。

      でも、皆様、今までの癖で、ぐいっと強引に締める方が多くて、
      扉が壊れちゃわないか、心配です…。

4月25日 ゴールデンウイークですが、
      角丸は暦通りの営業となります。
      よろしくお願いいたします。

4月9日 先週は臨時休業でご迷惑をおかけしました。
     今後とも角丸をよろしくご贔屓願います。

4月5日 臨時休業のお知らせ
     
     弔事のため、
     4月5日(金)は16時まで営業、
     4月6日(土)はお休みさせていただきます。
     春休みという時節柄、遠方よりいらっしゃる方、
     もちろん、いつもご贔屓くださる方、
     まことに申し訳ありません。
     4月8日(月)より、通常営業に戻りますので、
     どうかよろしくお願いいたします。

4月1日 手打ページ、いかがでしょうか?
     早速、リアクションをいただいて、感激しております。
     棒で延ばして包丁で切るまでに、あれだけの手間がかかっていることに、
     みなさん、驚いておられるようです。
     手を抜いて抜けないことはないんです。
     うどんの形にはなりますから。
     ただ、それは「死んだはま」です。
     生きたはまと、棒を通して会話しながら
     麺に仕上げていくのとはまったく別物です。
     お客様に対して、一期一会の気持ちを持ちつづけないとできないことかなあと思います。
     自戒をもって、生きた麺を作りつづけていきたいと思います。

     私は、新技術を嫌っているわけではありません。
     そんなに頭は固くないほうです。
     むしろ、新しいものに、常に目を配っていると思います。
     それは、松尾芭蕉の、「不易と流行」ということを心がけているからです。
     「不易」とは、昔から伝えられている変わらないもの。
     うどんの世界で言うと、手打の技術になるでしょうか。
     「流行」とは新しいこと。
     芭蕉は、「不易」を追ってもいけない、「流行」を追ってもいけない、
     なぜなら、その二つは根が同じだから、ということを言っています。
     私も同感です。
     美味しい麺をつくること、お客様に喜んでもらうこと、
     それが根で、新しい技術を使うのも、昔からの技術を大事にするのも、
     同じことだと思うからです。
     きっと、手打技術も当時は斬新なものだったのだと思います。
 
     ただ、麺に関して言うと、新しい技術は昔からの技術を超えるに至っていません。
     たとえば、圧力釜で麺を茹でる技術は、目新しい。
     茹で時間が短縮されて、科学が麺に貢献したように思いがちです。
     しかし、完成品は、表面が荒れて、食べられたものではない。
     麺は本来、98度のお湯で茹でるのがベストです。
     それが100度を超えると肌が荒れます。
     (茹で湯は麺から塩が出るため101〜102度まで沸点が上がります)
     ましてや100度を大きく超える温度で茹でてはどうなるか、火を見るより明らかです。
     結局、効率優先でしかない。
     手打の水回しを、真空状態で行う話も、最初に聞いたときは感動しました。
     しかし、機械が大掛かりすぎて、一番の基本である
     「面倒くさがらずに、その日に売り切れる分だけをこまめに打つ」
     という大原則から逸脱しています。
     結局は、それも効率至上主義の産物でしかない。
     効率を追求すると、大資本に負けてしまう、
     そういう危機感が私にはあるのですが、みなさん、どうお考えなのでしょうか?

3月30日 大変遅くなりましたが、手打ページをアップしました。
      興味のある方、のぞいてやってください。

3月13日 更新が開いてしまいました。
      申し訳ありません。

      好評いただいた、みそ煮込み牡蠣入りは、今シーズン終了しました。
      広島の牡蠣を仕入れているのですが、暖かくなるにつれて
      形が小さくなり、代替品として的矢のものを使ったのですが、
      みそ煮込みとの相性がどうもいまいちで、
      納得できないので、今シーズンの扱いを終了します。
      ご愛顧に感謝します。

      誤解がないように補足しますが、
      牡蠣の質が、的矢より広島がいいとか、そういう産地の話じゃありません。
      たまたま仕入れていた広島産の牡蠣が、たまたま仕入れた的矢のものより
      私どもは気に入っている、ということです。
      探せば的矢でも上質のものが見つかるとは思いますが、
      角丸の持つルートでは手に入らなかったということです。

2月16日 手打ちページを作るといいつつまだできてません。
      楽しみにして下さる皆様、もうしばらくお待ちください。

      今週木曜日の「どっちの料理ショー」にみそ煮込みがでていました。
      結果は鶏煮込みそばに惨敗したのですが、
      あのみそ煮込みはひどい。
      私でも鶏煮込みそばを選ぶでしょう。
      (あれも不味そうだったけど)
      そもそも、麺はそう簡単ではない。
      調理師学校の教師もしっかりしているとは思いますが、
      麺は毎日こさえる職人に軍配があがります。
      また、東京の店では麺を釜で半茹でにしてから土鍋に入れていましたが、
      それはみそ煮込みとは呼びません。
      「やわらかくなる」と言っていましたが、そんな効果はありません。
      塩の入らない煮込み麺は基本的に茹だらないのです。
      それを如何に柔らかく、だしが染み込む麺をこさえるか、
      それが職人の腕の見せ所です。

2月6日 前回雪印の話をしましたが、出てくるわ出てくるわ、ひどいものです。
     食肉業界は昔からそういうことが噂されていましたから、
     調べたらもっと出てくるじゃないかと思います。
     だまされないためには、自分の舌をみがくことだと思います。
     ブランド名や有機だとか、魅力的な文字に左右されず、
     自らの舌で判断することが肝心です。
 
     前回手打ちの話をしましたら、数名の方から
     「手打ちとは具体的にどのような手順をふむのか」と言った内容の
     メールをいただきました。
     近々FAQに、手打ちの工程、機械打ちとはどこが異なるか、
     手打ちを味わえる店など紹介したいと思います。
     気長にお待ちください。
     (文字ばっかり!と不評なので、そのページには写真をふんだんにとり入れます)    

1月28日 雪印食品のニュースが世間を騒がせています。
      本当にどんな神経をしているのでしょう?
      「食べる」という人間にとって重要な行為を
      食品関係に携わる人間がないがしろにするとは!
      同じようなことが私たち麺類関係でも起こったら、
      想像するだけで恐ろしく感じます。
      充分に自分の五感で吟味する必要性を強く感じました。

      今日は手打ちの話を。
      手打ちは機械打ちに比べて、どのような点で勝っているでしょうか?
      食感のよい、食味のよい、鋭角なエッヂの利いた麺は
      手打ちならではですが、私が思うに、
      手打ちの最大のメリットは少量を扱えることではないかと思います。

      機械の種類にもよりますが、基本的に機械打ちは一定の量がないと機械にかかりません。
      反面、手打ちは極少でも扱うことができる。
      つまり、たくさん作って冷凍しておくような手抜きをしないで済むということです。
      その日売れる量をこまめに作る、
      それが美味しい麺を作る大原則であり、基本ですが、
      そのためには手打ちで麺を打つことが必須であると私は考えます。

      その他にも、麺の声を聞きながら延ばしていける、
      要するに麺に負担が少ないとか、さまざまな利点がありますが、
      やはり、少量を扱う、新しいものをお出しできる、
      それが最大のメリットであると私は考えます。
      (手打ちでもたくさん作って保存すれば話は別ですが)     

1月6日 明けましておめでとうございます。
     本年もよろしくお願いいたします。
     明日の初営業に備えた仕込も万全です。
     皆様のお越しをお待ちしております。